開襟シャツ&昭和エッセイ シュガ・プラム・フェアリ  
 
 エッセイ
  当サイトでは気ままに60年代以降の昭和の思い出をエッセイとして綴っています。記憶違いや思い込
 み、うろ覚えで書いたものもあります。ご理解いただいたうえ、お読みいただければと思います。また、
 このような性質のエッセイですので、記述に誤り等ございましたらBBSでご指摘いただけると幸いです。
  パートリッジ・ファミリー ’70s
 70年代の初頭、日曜日のお昼前東京12チャンネルを回すと、画面からウズラのような6羽の親子(そう言えばpartridgeはヤマウズラだった!)のキャラクターとともに「♪Come on now with me, everybody……」という歌が聞こえてきた。アメリカのコメディ・ドラマ「人気家族パートリッジ(The Partridge Family)」だ。でもこの番組、ただのホーム・コメディではなく、バンドを絡めたおもしろい番組だった。ちょうど「モンキーズ・ショウ」などで、この手のドラマには親しんでいたので、バンドが登場するドラマということで自然と観る機会が増えていった。
パートリッジ・ファミリーとキンケード  物語は簡単に言うと、夫を亡くした5人の子持ちのママが、家族でバンドを結成してミュージシャンとして成功していくっていうお話だった。
 「いらいらママ」シャーリー(シャーリー・ジョーンズ)には三男二女の子供がいる。長男のキース(デイヴィッド・キャシディ)、長女のローリー(スーザン・デイ)、次男ダニー(ダニー・ボナデュース)、そしてミソっ歯の二女トレイシーと三男のクリス。この一家がバンドを組んで、キンケードさん(デイヴィッド・マーデン)というマネージャーとともに、派手なバスに乗ってツアーをして歩くのだ。ちなみにこのキンケードさん、いつも苦虫をつぶしたような顔をしているが、父親のいないパートリッジの子供たちには時として頼りになる親父的存在だった。いいキャラだったなぁ。
  バンドなのでそれぞれ担当楽器があるわけで、キースがギ
ター兼リード・ヴォーカル、ママとローリーがキーボード、ダニーがベースでクリスがドラムス。そしてトレイシーはタンバリンだったと思う。しかし、このドラマを観ていて「いくらなんでもクリスのドラムはないだろ!」といつも思ったものだ。あんなちっちゃな子に叩けるわけがない、というより痛々しい。もちろん、演奏シーンはすべていわゆる口パクなのはわかっていたのだが、設定自体に無理があるなあと感じたわけである。計名のメンバーのうち、キャシディはともかく、彼以外に何人楽器を弾ける人がいたのだろう? ちなみにベースのダニーはあまりにもオーヴァー・アクションだったので、彼は弾けないのだとわかったが……。
  まあ、そんな夢のない話は置いておくとして、当時音楽をかじり始めた身としては、こんな家族がいたらさぞかし楽しいだろうなと感じたものである。そもそも音楽というもの、楽しいものなのである。それが家族でバンドを組んで演奏旅行してまわれるなんて、なんとも羨ましい話ではないか! さすがアメリカだな、と思ってしまう。なにしろ、当時の日本はまだ「エレキ・ギター=不良」という図式がはっきり残っていたのだから。ついでに言わせてもらうと、ウチの親に至ってはまったくロックなどというものに理解を示してくれなかった。それが、家族でバンドとしてメジャーになっていこうっていうんだから、このドラマへの興味も湧こうというものだ。

そして現実社会でもパートリッジ・ファミリーは「悲しき初恋(I think I love you)」という、このドラマで使われた曲を大ヒットさせた。これを契機にデイヴィッド・キャシディはアイドル的にスター・シンガーになっていくわけだ。こういった、けっこうおもしろい売り出し方をして、よくぞ成功したものである。もっともキャシディはルックス的にもかなり突出していたので、売れるべくして売れたというところなのだろうが(ドラマではちょっと優等生的なカワイ子ちゃんぶりで、ちょっとやりすぎって気もした)。妹役のスーザン・デイ(なんか妹っていうより恋人的な雰囲気で、彼女の方がちょい悪っ

 悲しき初恋
ぽくて健全に見えたけど)も、この番組のあと女優として売れっ子になった。美人じゃないけどキュートな人だった。現在デイヴィッドは61歳、スーザンは59歳になっているという。ママのシャーリーも未だ健在だというが、やはりつくづく歳月が流れたことを思ってしまう今日この頃である。
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