開襟シャツ&昭和エッセイ シュガ・プラム・フェアリ  
 
 エッセイ
  当サイトでは気ままに60年代以降の昭和の思い出をエッセイとして綴っています。記憶違いや思い込
 み、うろ覚えで書いたものもあります。ご理解いただいたうえ、お読みいただければと思います。また、
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  ビートルズ考7 アルバム With The Beatles@  ’60s
with the beatles

 久しぶりにビートルズ考をひとつ。アルバムについて、昨年デヴュー・アルバム「Please Please Me」を採りあげたので、今回はセカンド・アルバム「With The Beatles」を見ていきたいと思う。
 「ビートルズ考6 日本編集盤アルバム」でも述べているが、日本におけるデヴュー・アルバム「Meet The Beatles」は、この「With The Beatles」のジャケットを流用したものだ。いわゆるハーフ・シャドウという手法によるこの写真の撮り方は、初期のビートルズのイメージを決定づけたものだと言える。ご存じのようにこの写真手法、元メンバー、スチュアート・サトクリフの恋人でド

イツ、ハンブルクの女性カメラマン、アストリッド・キルヒヘアが多用していたものだという。インテリジェンスがあり、それでいてちょっと神秘的でもあるこの写真は、デヴューしたてのビートルズというバンドへの興味を嫌が上でもかき立てる作品と言えるのではないだろうか。
 さて肝心の中身の方だが、このアルバムもデヴュー・アルバムと同じでオリジナル曲とアマチュア時代から演奏してきたカヴァー曲から成っている。1曲目からIt Wont Be LongAll Ive Got To DoAll My Lovingと、立て続けにレノン&マッカートニーによるオリジナル曲が収められている。この3曲を聴いて思うのが、1曲1曲がガラッと趣の違う作品になっているということである。
  1曲目は(特に)ジョンが当時ハマっていたと思われるイントロなしでサビから歌いだす、力強いロックン・ロール・ナンバー。しかもYeahのかけあいコーラスが採り入れられていて、典型的なビートルズ・サウンドになっている。おまけにクラシック的な下降コード進行を用いた美しい旋律とパンチの利いたかけあいコーラスがみごとに対比されつつ合体した傑作だ。もともとシングルにするつもりだったらしいが、シングルにしても大ヒットしたことだろう。一方で、こんな曲をアルバムの中の1曲にしてしまうほど当時の彼らは、ほとばしるような作曲意欲と作品に対する自信を持っていたことがうかがえる。
  かと思えば2曲目All Ive Got To Doは、R&B色の強いミディアム・バラード。作者であるジョンはスモーキー・ロビンソンにインスパイアされて作ったということだが、黒っぽさだけでなく美しいメロディを持った佳作である。このあたりがいかにもビートルズらしいところじゃないだろうか。それにしてもジョンの歌いっぷり、心憎いほど艶があるなぁ。
  そして今やスタンダードとなったAll My Loving。こちらはポールの曲だが、彼らしい親しみやすさを保ちながらも非凡なメロディ・ラインを持った名曲だ。ロックに4ビートのスウィング感を持ちこんだというのも、当時としては画期的だったはずである。ベースを始めた頃、私はこの曲をベースを弾きながら歌えるようになった時、思わず「やった!」と思ったものだ。実にカッコいいナンバーである。
 続くDont Bother Meは、ジョージの作品。メジャー初のオリジナル作品だ。楽曲的には特に目新しいところはないが、クラベスやアフリカン・ボンゴを使うなど、サウンド面で他の3人がジョージの処女作を盛り立てようとしている意気込みがひしひしと伝わってくる。この曲を発表して以来、「巨人」となっていくレノン&マッカートニーを向こうにまわしたジョージ・ハリスンの作曲家としての苦闘が始まったわけである。
  5曲目はLittle Child。ジョンとポールの2人で作ったとされる軽快なロックン・ロール・ナンバーだが、全編にハーモニカを入れているところにビートルズとしての主張が感じられる。「俺たちは単純なR&Rナンバーは作らないぞ」ってなところだろう。それにしても若さあふれるナンバーである。
 次の3曲Till There Was You(ヴォーカル:ポール)、Please Mister Postman(ヴォーカル:ジョン)、Roll Over Beethoven(ヴォーカル:ジョージ)は、それぞれオリジナルをブロードウェイ・ミュージカル、モータウンのガールズ・グループであるマーヴェレッツ、そしてR&Rの神様チャック・ベリーとするカヴァー。他人の曲をうまく料理する力も卓越したものを持っていたビートルズ。どの曲もまるでオリジナルのような印象があり、彼らの代表作と言えるのではないだろうか。
To be continued!
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